ネガティブな感情を、排除の対象にしない
結論から言うと、ネガティブな感情は敵ではなく、最後は最強の味方になります。メンタル思考トレーニングの視点では、ネガティブな感情を排除の対象にしない姿勢を取ります。
構えは三つです。「いつまでいるのか」ではなく「いつもありがとう」。生涯を通じて付き合える仕組みとして扱う。最後は最強のバディになると念頭に置く。
映画でヒーローと相棒が最初は不仲でも、物語の最後で感動的に結ばれるように、この関係も長い時間をかけて熟成するものです。使い道は、消したあとにではなく、付き合い方の側に出てきます。
自己信頼が育つ三つの段階
段階1は、数が減ることです。表層にある扱いやすいものから一つずつ整理していくと、自然に自分を信じられるようになってきます。
段階2は、ピンと来る瞬間が増えることです。これだと感じる方向性が、ノイズの少ない状態で聞こえるようになります。ここで信じて突き進むことが鍵になります。
段階3は、トラブルのときに微調整で済むことです。100パーセントの自己信頼が育つと、不具合が起きても「何かがおかしい」と冷静に受け止められます。責任を外側に投げない。プロセスを的確に振り返る。パソコンの設定のように、どこかを直して再起動する。痛くも痒くもなく軌道修正できる状態が、成熟の目安です。
自力で届く範囲と、届きにくい範囲
自己作業でアプローチできる範囲は、経験的に全体の8〜9割までと捉えています。残る1〜2割は、肌に染み込むような深層のもので、自力だけではリーチしにくい領域です。パートナーシップや家族関係で揺さぶられやすいのも、この部分になります。
精神的距離が近い関係ほど、深層の1〜2割を刺激します。ラスボス級が待機している領域で、メソッドなしで入ると傷だらけになりやすく、結果として、心の傷が次世代に連鎖することもあります。だからこそ、入る前に整えることが大切になります。
助け合える相手がいるかどうか
深層の1〜2割を傷つけ合う相手ではなく、助け合える相手を持てるかが、人生の質を大きく左右します。助け合える関係は、1mmのズレを気づいてくれる貴重な存在です。傷つけ合う関係でも深層は可視化されますが、回復が難しくなります。
分類は問いません。家族、パートナー、友達、同僚。誰であれ、助け合える相手の存在が決定的に重要です。
メソッドの側は時間短縮の道具として働きますが、選択と継続は本人次第で、寄与率は50パーセントです。残りの50パーセントは、使う人自身に委ねられます。ここが分かると、道具に何を任せて、何を自分で持つのかがはっきりします。