布巾ひとつで覆された「シミになる」の常識
「うわぁぁぁ!!!」まるで取り返しのつかない大惨事でも起こったかのように叫ぶ私。一方で、隣にいたパートナーはまったく動じませんでした。
「あーあ」とも「やっちゃったね」とも言わず、ただ淡々と席を立ち、向かった先はキッチン。戻ってくると、手にはスウェーデン製の布巾。そのままアイスクリームの上にそっと当てて、サッと拭き取る。すると——あれ? 何事もなかったかのようにソファが元通り。洗剤も使わず、水で濡らしただけの布巾なのに?!
目を丸くする私に、「知らないの?」と言わんばかりのドヤ顔。いや、惚れ直します。実はこの布巾、清掃のプロが使う特殊な技術を活かした国際特許取得済みのアイテムなのだとか。
固定概念は、ちょっとしたことで壊れる
今回の出来事は、まさに私の固定概念が打ち砕かれた瞬間でした。「ソファにアイスをこぼしたら絶対シミになる!」——そう信じ込んでいたけれど、実際には「適切な道具」さえ知っていれば、状況が変わることがある。そんな小さな体験を通して、思い込みは思っているよりも柔らかいのだと感じました。
メンタルにも通じる「方法を知らないだけ」という視点
この感覚は、メンタルにも通じる気がしています。「過去のつらい記憶は絶対に消えない」「自分は変われない」「このネガティブな思考は一生つきまとう」——そう感じている方は少なくありません。けれども、それは「向き合う方法をまだ知らないだけ」かもしれない、という視点を持っておくと、見える景色が少し変わってくることがあります。
スラトレ®のノート法と、気づきを与えてくれる関係性
スラトレ®では、「ネガティブな固定概念や思考の癖」を自分でほどいていくノート法を学んでいきます。これまで抱えてきたストレス・つらかった経験・自己否定の感覚を、自分の言葉で見つめ直し、人生を彩るエネルギーへと向け直していく——そんな関わり方を大切にしています。
そして、固定概念をふっと緩めてくれるのは、案外こうしたパートナーや身近な人の何気ない一言や行動だったりします。気づきを運んでくれる関係性も、また大切な土台です。
こぼした瞬間に声が出た日でも、夜には、何に反応したのかを一行書ける。叫んだ自分を責める時間が、そこで終わります。ソファの染みは残っても、その場にいた人との気まずさは持ち越さない。そういう日が増えていきます。とっさに出る反応そのものは、しばらく変わりません。変わるのは、その後の30分の使い道です。取り返しのつかなさを数えるかわりに、次に同じ場面が来たときの手当てを考えられる。抑える力で持ちこたえていたところは、自分の反応を材料として使うところへ変わります。