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「体のサビ」と呼ばれるものの正体と、骨の質という見方

医療の現場で「体の中のサビのようなもの」と呼ばれるAGE(終末糖化産物)と、骨の健康との関係を整理します。

公開日:2024年9月10日 / からだのこと

相談者

「体のサビ」とよく聞きますが、何のことなんですか?

皆さんこんにちは、Dr.EKO博士です。
毎日をキラッキラに生きるThrive(スライブ)のためのトレーニング、スラトレ®を運営しています。

「体のサビ」という言い方が指しているもの

医療の現場や研究者の間では、「体の中のサビのようなもの」という表現がよく使われます。
体内で起こる酸化や糖化反応によって生じる物質を、分かりやすく説明するための言い方です。

その代表的なものが、AGE(終末糖化産物)です。
体内のタンパク質と糖が結合することで生成され、食事や加齢、高血糖状態などによって少しずつ増えていくとされています。

鉄が錆びていくイメージと重ね合わせた表現ですが、指しているのは体内に蓄積する物質のほうです。
過剰に蓄積すると、骨や血管、皮膚など、コラーゲンを含む組織に影響を与える可能性があると考えられています。

骨の強さは、ミネラルだけで決まらない

AGEは骨粗鬆症の発症に重要な役割を果たすと考えられています。
関係は四つに整理できます。

一つめは、コラーゲンの劣化です。
AGEはコラーゲンを劣化させ、骨を脆くする方向に働くとされています。
骨の強さは、カルシウムなどのミネラルだけでなく、コラーゲンによるしなやかさにも支えられているため、その質の低下は骨の健康に影響します。

二つめは、骨代謝バランスへの影響です。
AGEは骨を作る細胞である骨芽細胞の機能を抑え、骨を壊す細胞である破骨細胞の活性を促進する方向に働くとされています。
骨は常に古い部分が壊され、新しい部分に作り替えられていますが、このバランスが崩れると骨量の減少につながります。

三つめは、物理的な強度の低下です。
AGEの蓄積は、骨組織の物理的な強度を低下させる方向に働くと報告されています。
骨密度そのものだけでなく、骨の質という観点でも見つめていくことが大切だと考えられています。

四つめは、高血糖との関連です。
持続的な高血糖状態は、AGEの形成と蓄積を促進するとされています。
血糖管理は糖尿病だけでなく、骨や血管など体全体の健康とも深く関わっています。

対策を謳う商品を、買う前に確かめる

AGEの蓄積を防ぐために一般的に推奨されているのは、バランスの良い食事、適度な運動、十分な睡眠、ストレス管理といった生活習慣です。
派手さはありませんが、挙げられているのはこの四つになります。

一方で、AGEを直接「取り除く」と謳った商品は、科学的根拠が十分とは言えず一般的ではありません。
万が一そうした商品が市場に出たら、試してみたくなる気持ちもあるかもしれませんが、購入する前に、その効果やメカニズムについて丁寧に確認する姿勢が大切です。
製品の科学的根拠がどのように説明されているかは、消費者にとって重要なポイントになります。

土台になるのは、日々の習慣のほう

「体のサビ」と呼ばれるAGEは、骨の質やコラーゲンと深く関わるものです。
特定の商品に頼るのではなく、食事・運動・睡眠・ストレスといった日常の習慣を整えることが、長い目で見た健康づくりの土台になると考えています。

情報に惑わされず、根拠のある姿勢で自分の体と向き合うこと。
ここで効いてくるのは知識の量よりも、確かめてから決めるという思考のクセのほうです。
強い言葉に反応しやすいのか、確かめてから動くのか。
その傾向は、健康の選択にも仕事の判断にも同じように出てきます。

広告の強い言葉を見ても、手が止まらなくなります。
信じるか疑うかではなく、何を確かめれば決まるかが見えている状態です。
良さそうなものに次々と乗る買い方から、自分の判断で選び取る買い方へ。
同じ癖が、仕事の決断のほうにも効いてきます。

※本記事は情報提供を目的としており、医療行為・心理療法ではありません。個人の感想であり、効果を保証するものではありません。
Dr.EKO博士

この記事を書いた人

Dr.EKO博士