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頭より先に、体が答えを出しています

同じ手術を受けた二人の患者さんの半年後が、なぜ違ったのか。

公開日:2026年9月3日 / からだのこと

相談者

頭で考えるより、体の感覚のほうが正しいことってありますか?

皆さんこんにちは、Dr.EKO博士です。
毎日をキラッキラに生きるThrive(スライブ)のためのトレーニング、スラトレ®を運営しています。

今日は、頭より先に、体が答えを出している、という話をします。

え?
「体より頭のほうが賢いに決まっている」と思いましたか?

私も昔は、そちら側にいました。

先にお伝えすると、今日の話は3つです。
体は、頭より先に答えを出していること。
体に出てくるものは、消すものではなく、読むべきサインだということ。
そして、読めるようになると、自分の力を出す局面を自分で決められるようになることです。

膝の手術を終えた、二人の患者さん

整形外科の外来にいた頃の話です。

膝の手術を終えて、リハビリの段階に入った患者さんが、二人おられました。
年齢も、手術の内容も、ほとんど同じ。
レントゲンに映る骨の状態も、変わりません。

半年後、結果が違いました。

一人は痛みがとれて、歩く練習を重ね、いまではもう競技に復帰しています。
もう一人は痛みがあまり変わらず、リハビリにも気持ちが向かない。

教科書には、年齢や体力、リハビリへの取り組み方が影響する、と書かれています。
それは正しいのです。
ただ、それだけでは説明のつかないものが、目の前にありました。

ある日の診察室で、ふと気がつきました。

体を壊して来られる方や、同じ症状で戻って来られる方には、共通点がある。
骨や関節の事情だけではない。

体の側を専門にしてきたから、気づけたのだと思います。
レントゲンと骨を毎日見てきた人間が、骨だけでは説明がつかない、と認めるところから始まりました。

その日から私は、診察室でひとり、それまでとまったく違う視点で人を見るようになりました。

頭は「まだいける」と言い、体は先に答えを出す

その後、病院の外で、一般の方の健康面談をするようになって、はっきりと答えが出ました。

腰痛で困っている方の話を聞いていくと、上司との関係の話が出てきます。
肩こりのひどい方の話を聞くと、家庭で背負っている役割の話が出てきます。
心の不調を訴える方の手前には、いつも体のサインがありました。

頭の仕事は、続けることです。
段取りを組み、順番をつけ、今日を回す。
まるで”正しい”とされる道から逸れないように。
だから頭は言います。
「まだいける。今日もがんばれ」って。
それが頭の役目です。

体は、正しさを続けるかどうかを判断していません。
いま素直に自分がどうなっているかを、そのまま出しています。

だから、先に出るのはいつも体のほう。
眠りが浅くなる。
胃が締まる。
朝、起きられない。
足が痛い。
肩が凝る。
首が痛い。
などなど。

仕事で難しい局面を通ってきた方ほど、頭の側が鍛えられています。
鍛えられた頭は、体の声を飛び越えて、それよりもちゃんとするように進めます。

これを「不調」「症状」と呼ぶと、病院で治療するもの、つまり消さないといけない・直さないといけないものになります。

ですが、サインとして、「読みとるもの」にすると、扱いが変わります。
体に現れる違和感は、心からのメッセージでもあるからです。

いま、10秒だけ見てみます

紙もペンも要りません。
この画面を見たまま、順に確かめます。

  1. 肩は、いまどこにありますか。耳に近いか、落ちているか
  2. 息は、どこまで入っていますか。胸で止まっているか、お腹まで届いているか
  3. あごに、力が入っていませんか

これで終わりです。

たいてい、何か見つかります。
「今日の自分」はどうでしたか。

今日たまたまだったのか、ずっとそうなのか。
肩に出る人なのか、お腹に出る人なのか。
どこに先に出るかは人によって違い、その人の考え方のクセと繋がっています。

だれひとり同じ人はいません。

だから、他人とは比べようがありません。
もし、比べるとしたら調子が良かった頃の、自分です。

去年の同じ時期、朝はどうだったか。
先月は、先週は。
あの頃、肩はどこにあったかな。
思い出せるなら、それを基準にできます。
基準が分からない人は、いま自分がどのあたりにいるかを、今日から記録していきましょう。

心と体は、切り離して扱えるのか

朝目が覚めるたびに体の声が、何かのサインとして分かると、少し気を配れるようになります。

さて、ここからが、本題です。

体の声を先に聞くと、疲れを避けて過ごせる、という話ではありません。
自分の力をどこに置くかを、自分で決められるようになります。
言うべきことを言う。
断るものを断る。
そして力が残っているうちに、いちばんやりたいことへ手を伸ばす。
そういう毎日を過ごしておられる方に、私は何人も会ってきました。

心と体は、切り離して扱えるのか。
私はこの問いを、20年以上かけて検証してきました。
いまのところの答えは、切り離せない、です。
それどころか、もっと深くこの密接な関係性を研究していかないと、と思います。

もしいま調子がよくない方へ

いったん落ちた調子をなんとか自己流に頑張って、もとの状態まで戻した方を、何人も見てきました。
保証はできませんが、なんとかなるものではあります。

ここで言いたいのは、「戻って、はい終わり!」だけが選択肢ではないということ、です。
落ちた経験をバネにして、前よりもっと高く、いい状態まで行く。
そういう選択肢もあります。

不調が続くから、と検査巡りをするも、異常が見つからなかった方もおられます。
その場合も、体が出しているものはサインとして読めます。

前よりもっと高く、いい状態まで行きたい方は、そのための選択肢を選んでください。

なお、痛みや眠れない日が続いているときは、まずお近くの医療機関にご相談ください。
本記事は情報提供を目的としたもので、医療行為・心理療法ではありません。
個人の感じ方であり、効果を保証するものではありません。

※本記事は情報提供を目的としており、医療行為・心理療法ではありません。個人の感想であり、効果を保証するものではありません。
Dr.EKO博士

この記事を書いた人

Dr.EKO博士