消してしまいたい感情ほど、丁寧に扱います
怒りや悲しみを、早く消してしまいたい。
そう感じる日があります。
けれど、怒りや悲しみには、必ず理由があります。
その理由を無視して感情だけを消そうとすると、別の形で戻ってきてしまいます。
スラトレ®には「オペ」という独特の表現があります。
自分のなかのネガティブな感情や思考。
スラトレ®ではネガティブちゃんと呼んでいますが、そのネガティブちゃんに対して行う、心の手術のようなアプローチのことです。
丁寧に見つけ、丁寧に扱い、丁寧に変換していく。
この一連の流れを、医師としての感覚から、オペと呼んでいます。
手術という言葉の意味は、むしろ逆です
手術と聞くと、厳しく刃物を入れるイメージがあるかもしれません。
オペという言葉に込めた意味は、むしろ逆です。
本物の手術は、無造作に行うものではありません。
事前に丁寧に見立てをして、必要な箇所を特定し、繊細な手技で施していく。
そんな精密さと慎重さが前提にあります。
オペという言葉を選んだのは、この丁寧さと精密さのニュアンスを込めたかったからです。
ネガティブを力任せに取り除こうとするのではなく、まず見立てる。
そして必要なところに、必要な手当てを、丁寧に。
この順序が、スラトレ®のオペにはあります。
目指しているのは、取り除くことではありません
医療の手術が時に病巣を取り除くように、ネガティブちゃんも切り捨てるのかというと、そうではありません。
オペが目指しているのは、ネガティブを敵視して排除することではなく、そのエネルギーを丁寧に解きほぐして変換していくことです。
オペという考え方は、感情の根っこに向き合う姿勢の表れです。
まず見る、から始めます
身体の治療には、切る前に見る、切ってから整える、という一連の流れがあります。
長く医療現場に立つなかで自然な感覚として身についたこの流れを、心を扱うアプローチにも応用しています。
オペという考え方を受け取った受講生の方は、自分のネガティブとの付き合い方が少しずつ変わっていきます。
すぐに消そうとするのではなく、まず見る。
そして、必要な手当てを、自分のペースで。
この感覚は、感情だけに飲まれず、思考だけで蓋をせず、両方を丁寧に扱う生き方、スラトレ®が描くスライバーという姿へ繋がっていきます。
オペという言葉は、その繊細な作法を、一つの表現に込めたものです。
具体的な手順やオペの進め方は、初級コースで一つずつ伝えている内容です。
この記事でお届けしたのは、なぜオペという言葉なのかという背景の部分です。
湧いた感情をその場で押し込めるかわりに、まず見てから手当てできます。
会議で言い返せなかった日に、その晩ノートを開いて、腹が立った一行だけを書き出す。
押し込めたものが、翌朝の家族への当たりや、週明けの頭痛として出てくることが減ります。
消すことに向けていた力が、整えることのほうへ回ります。