10パーセントは、何の数字か
消費税率ではありません。看護師全体の離職率が11.3パーセント、新卒看護師の離職率が8.8パーセント。およそ10人に1人が、1年以内に職場を去っているという数字です。この二つの離職率には、調査の名前も年度も添えられていません。離職率は年度ごとに公表され、算定の対象も定義によって変わりますので、使うときは公表元と年度を確かめ、最新の公表値と並べて見る形になります。
さらに深刻なのは、新卒看護師の退職理由の約半数が精神的疾患だということです。命を守る仕事をしている人が、自分自身を守れていない。この状態が、数字として出ています。
裏側には、労災の統計があります
これは看護師だけの話ではありません。厚生労働省の「令和6年度 過労死等の労災補償状況」によると、精神障害による労災請求件数は「医療、福祉」で983件と全業種のトップでした。労災認定された件数も270件で最多です。
精神障害全体では、労災認定1,055件のうち、自殺が88件を占めます。未遂を含む数字です。およそ12人に1人にあたります。
そして、厚生労働省のデータでは「医療業」は精神障害に関する労災請求で常に第2位です。この傾向は10年以上変わっていません。単年度の出来事ではなく、業種として長く続いている状態だ、ということです。
数字だけでは見えないものもあります。モンスターペイシェントと呼ばれる現実、そして退職代行が医療業界に広がっている背景。この二つも、数字の裏側にあるものとして挙げられます。
収入源を分散する、という方向
では、どうすれば自分を守れるのか。ここで置かれる方向のひとつが、副業で収入の柱を増やすこと、つまり収入源を分散させることです。
オンラインで副業を始めるのであれば、まずデジタルの基盤からになります。ドメインを取得し、ビジネス用のメールアドレスを持ち、ブログとサイトを用意する。この部分は、外注費をかけずに自分の手で完成させることができます。自分の看板を、自分で持っておく。それが、収入源を分散させるときの最初の作業になります。
数字を、自分の材料に変える
離職率の11.3パーセントも、労災の983件も、他人の統計として読むかぎりは動きません。自分がその母数の中にいるかどうか、そして自分の収入の入り口がいま何本あるかを数えたときに、初めて材料になります。
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