英語の敬語をご存知ですか。
実は英語にも丁寧な表現があり、その仕組みが日本語でのコミュニケーションにもそのまま応用できます。
核心は2つです——Q. 英語の敬語とはどういう仕組みか?
英語の敬語の核心は2つです。
ひとつは「ベクトルをSubject(話している論点)に向けること」、もうひとつは「論点の時制をずらして過去形で表現すること」です。
You should、You have to——ベクトルの向き・3種類
ベクトルが相手に向いている(最も危険)。
「You should…(あなたはこうすべき)」「You have to…(あなたはこうしなければならない)」。
これは境界線を越えやすく、反感を買うリスクがあります。
特にNativeには絶対に使ってはいけないフレーズです。
ベクトルが自分(I)に向いている(最も安全)。
「I like your ○○.(私はあなたの○○が好きです)」。
今すぐ誰でも使えます。
ただし使いすぎるとチープに聞こえます。
ベクトルがSubject(論点)に向いている(専門家向け)。
「文章表現には2種類あって、1つ目は○○で…」。
論点そのものを主役にすることで、個人への批判を避けながら本質的な議論ができます。
専門家の方に特におすすめです。
単なる感想になります——時制をずらす技術
過去形にすることで「単なる感想」になります。
「お話を聞いて、○○されたかったのかなと思いました」
過去形にすることで相手が考える時間を持てるようになります。
これが英語でも日本語でも使える、相手を敬う表現テクニックです。
It might be better——距離を置く間接的表現
「It might be better…(もし○○をしたら、事態は良くなるかもしれない)」
「I think you may want to leave.(早く出発した方が良いよ)」
「I would be appreciated if you would be able to…」
論点から少し距離を置くイメージで間接的に表現することで、角が立たずに本質を伝えられます。
明日からのコミュニケーションが変わる——日本語での実践
主語を「私」に変える・情報源を明らかにする・時制を過去形にする。
この3つを意識するだけで、明日からのコミュニケーションが変わります。
「○○した方が良い」→「私は○○が良いと思いました」
「なぜ○○しないの?」→「○○について、あなたはどう考えますか?」
言葉の選び方ひとつで、相手の受け取り方は大きく変わります。
言い方がきついと言われて、次から口数を減らす。
言いたいことを飲み込んで、あとで自分に腹が立つ。
ここからは、抜けられます。
抜けたあとは、同じ中身を、角を落として言えます。
会議で反対意見を出したあとも、相手と昼食に行けます。
黙って場を保つのではなく、言葉の向きを選んで場を保てます。