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友人の昇進の知らせに、みぞおちが重くなった日

競争、協奏、共創という三つの漢字の違いを、バスケットボールと合奏を並べて順に見ていきます。

公開日:2026年9月9日 / 人づきあい

相談者

友だちの昇進を、素直に喜べないんです。

皆さんこんにちは、Dr.EKO博士です。
毎日をキラッキラに生きるThrive(スライブ)のためのトレーニング、スラトレ®を運営しています。

コートの上では、点を取り合っている

バスケットボールは、点を取り合う競技です。
相手より一点でも多ければ勝ち、少なければ負ける。
ルールがそう決まっているので、コートの上にいるあいだは、相手を抜くことを考えます。
それが正しい戦い方です。

やっかいなのは、コートを降りたあとです。
試合が終わって着替えて外に出ても、同じ見方が続くことがあります。
誰が試合に出たか、誰が何点取ったか。
頭の中で並べて、自分がそのどのあたりにいるかを確かめる。

その見方のまま職場へ入ると、会議が試合になります。
家に帰れば、家族との会話も試合になります。
友人の昇進の知らせを読んで、うれしいはずなのに、みぞおちのあたりが少し重くなる。
あとから自分を責める人もいます。

順位で位置を測ると、他人の成績が自分の点数になる

競争という枠の中では、自分の位置は相手との差でしか決まりません。
だから相手が上がると、自分は何もしていないのに下がったように感じます。
相手が下がると、自分が上がったように感じます。

この仕組みには、副作用が二つあります。
ひとつは、他人の成功を素直に喜べなくなること。
もうひとつは、自分より苦しそうな人を見つけたときに、少し安心してしまうこと。

どちらも、性格が悪いから起きるのではありません。
順位で自分の位置を測る枠の中にいると、そう動くようにできています。
枠のほうが、そう作られています。

協奏では、隣の人の音が自分の音を助ける

同じ人数が集まっても、合奏になると話が変わります。
隣の人がよく鳴らすほど、自分の音も曲の中でよく聞こえます。
相手の音を小さくして自分が目立とうとすると、曲そのものが崩れます。

協奏は、うまい人とそうでない人の差が消える話ではありません。
差はそのまま残ります。
変わるのは、何で自分を測るかのほうです。
相手との差ではなく、曲が成り立っているかどうかで測る。

共創になると、もう一段動きます。
曲そのものを、その場にいる人たちで書く。
誰かが用意した楽譜の中で順位を争うのではなく、楽譜のほうを一緒に作る。

長く一線にいる人たちの話を聞いていると、この場所にいることが多いようです。
競争を勝ち抜いた結果としてたどり着いたというより、早い時期に枠を降りて、作る側へ移っています。

どの枠にいるかは、自分で選び直せる

いま自分がどの枠にいるかは、確かめる方法があります。
人の良い知らせを聞いた三秒後に、体のどこが動いたか。
胸のあたりが軽くなったなら協奏の枠、みぞおちが重くなったなら競争の枠にいます。

重くなったからといって、直そうとしなくて大丈夫です。
重さは、自分がどの枠にいるかを教えてくれる合図です。
合図が読めるようになると、そこから枠を選び直せます。

選び直したあとの一日は、静かです。
同僚の実績を見ても、順位表が頭に浮かびません。
かわりに、その人が何をやってのけたのかが見えます。
人の話が最後まで聞けるので、仕事が早く進みます。
夜、寝る前に誰とも比べていない日が、少しずつ増えていきます。

※本記事は情報提供を目的としており、医療行為・心理療法ではありません。個人の感想であり、効果を保証するものではありません。
Dr.EKO博士

この記事を書いた人

Dr.EKO博士