心と頭が、別のことを言う
何かを変えようとするとき、怖さや不安や迷いが一緒に来ることがあります。心のほうは、このままではだめだと感じている。頭のほうは、いまのままが安全だと言う。
同時に二つの声が立つので、動けなくなります。決心が足りないのだと受け取られやすい場面ですが、この葛藤は本気で変わろうとしているときに立つものだ、という見方があります。
そう置き直すと、動けない状態は、始まっていない証拠ではなく、すでに始まっている場面のほうに入ります。
嵐は、変化の手前に来る
大きな変化の前に、感情がかき乱される時期が来ることがあります。これまでの自分と、新しい自分のせめぎ合いです。頭では変わりたいと思っているのに、体のほうが怖いと言って拒む。
実際に届いた言葉があります。「変化を拒否したい。でも、やっぱり根こそぎ変われるタイミングが来たとしか思えない」「心の中で嵐が巻き起こって、どうしたらいいかわからない」「次のステップがわからない」。
三つとも、迷いの言葉です。同時に、すでに動きはじめている人の言葉でもあります。この不安のほうを、変化の入口として読む見方が置かれています。
怖いと感じているままでも進める、という置き方でもあります。そのまま次の一歩を出してみると、振り返ったときに、そこが人生の岐路と呼ばれる場所になっていることがある。そう書かれています。
一歩が先で、答えは後から
ここで効いてくるのは完璧な答えではなく、小さな一歩のほうだ、という見方があります。
その手前に条件は置かれていません。絶対に成功させなければ、という前提も、全部を理解してから動く、という順番も、百パーセントの準備ができるまで待つ、という条件も、ここには入っていません。
頭の中だけで考えていると、不安はどんどん大きくなります。ところが一歩動いてみると、いけるかもしれない、と感じる瞬間が出てくることがあります。順番としては、答えが出たから動くのではなく、動いたから答えの形が見えてくる、ということです。
始めた人の多くが、最初は半信半疑だったという声があります。本当に自分にできるのか。途中で挫折するのではないか。どうせ自分なんて。そう思いながら一歩を出した人から、もっと早く始めればよかった、という言葉が出ることもある。そういう形です。
不安の中身は、まだ分かれていない
ここまでが、変わりたいのに怖い、という状態の話です。ただ、ここで扱ったのは、変化の手前に不安が来るという事実までになります。
目の前にある不安が、進む手前の不安なのか、それとも別の種類のものなのか。その見分けは、ここには入っていません。整理できたのは不安が来る場面までで、その不安の中身までは分けていない、ということです。
不安の中身を、どう分けて見るか。これは、不安が来ること自体の話とは別の問いです。
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