固定概念は見えませんが、身体には出ます
「こうあるべき」「これが当たり前」「変えられるはずがない」。
私たちの毎日は、気づかないうちに固定概念に囲まれています。
長年の経験や学びから形づくられ、無意識のうちに選択を静かに制限する、目に見えない鎖のようなものです。
スラトレ®では、身体が示す違和感を、固定概念の入り口として扱います。
概念そのものは頭の中にあって取り出せませんが、身体に起きた変化のほうは、その場で見つけられます。
固定概念は、悪いものばかりではありません。
安全運転は大切だ。
他人を思いやる。
誠実に生きる。
健康的な生活を送る。
こうした固定概念は、私たちを守り、社会性を育む大切な羅針盤として働いています。
だからこそ、すべてを否定するのではなく、いまの自分に役立っているものと、重荷になっているものを見極めていきます。
縛りすぎているときに出る、三つの反応
固定概念が重荷になっているときのサインもあります。
常に疲れを感じる。
自分らしさを見失っている。
本当はやりたいことができない。
「こうあるべき」に縛られている。
そうした感覚です。
身体のほうには、もっとはっきりした形で出ます。
ひとつめは、不安で胃がキュッと締まること。
ふたつめは、肩がこわばって呼吸が浅くなること。
みっつめは、諦めの感覚で身体が重くなることです。
こうしたボディーサインは、固定概念が作動しているシグナルです。
胃、肩と呼吸、身体全体と、出てくる場所はそれぞれ違います。
書きとめ、問いかけ、確かめ、置き換える
サインに気づいたら、スラトレ®ノートに書きとめます。
残すのは、いつ・どんな状況で・どの身体部位に変化が起きたかの三点です。
この三点がそろっていくと、固定概念と身体の関係が、見えるかたちになっていきます。
書きとめたものには、次に問いかけていきます。
その固定概念は本当に自分のものなのか。
どこから来た信念なのか。
本当にその通りだと言い切れるのか。
そのうえで検証します。
固定概念の背景にある本当の感情を探り、その概念がいまの自分に必要かを確かめます。
最後に再構築です。
新しい選択肢を意識的に探り、「これが私の限界」から「可能性はまだ残っている」という視点へ、言葉を置き換えていきます。
成功を、自分の言葉で定義し直す
Kさん(38歳・経営者)は、「成功とは収入と地位」という固定概念に縛られていました。
スラトレ®を通じて、この概念を完全に否定するのではなく、自分の言葉で再定義しています。
「私の成功の定義は、誰かが決めたものではなく、私自身が創り出すものです。収入や地位も大切ですが、それ以上に、自分の価値観に沿った生き方こそが真の成功なのだと気づきました」。
収入も地位も消してはいません。
置き直したのは、その順番のほうです。
参加された方からは、「スラトレ®はやるもやらないも自分次第。固定概念を取り除かないと、やっぱり同じことの繰り返しだと気づきました」という言葉も寄せられています。
胃が締まった、肩がこわばった、身体が重くなった。
そう気づいたところを書きとめていくと、固定概念と身体の関係が、見えるかたちになっていきます。
胃が締まった場面を書きとめていくと、その日の予定表の中で、自分が選んで入れたものと、断れずに入ったものが分かれて見えてきます。
体の合図は、我慢の合図から、選び直しの合図に変わる。
体をなだめるために使っていた力で、行き先のほうを決められます。