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積み上がっていくものには、目盛りがついていません

体が重いと感じる日が続くとき、そこに溜まっているのは疲れだけとはかぎりません。

公開日:2025年1月24日 / からだのこと

積み上がっていくものには、目盛りがついていません

健康負債という見方があります。悪い習慣による体への蓄積ダメージのことです。

負債を生む習慣として挙がるのは、五つです。長時間座り続けること(1日8時間以上)。運動不足(週150分未満の中強度運動)。睡眠不足(6時間未満)。慢性的なストレス状態。過剰な飲酒と喫煙。

いずれも目に見えないまま少しずつ体に積み重なり、ある日、体調の変化として表に出てきます。借金に似ているのは、気づいたときには返済が難しくなっている、という点です。ビジネスパーソンが自己投資で最も重視するのは健康である、という調査結果もあります(マイナビニュース「ビジネスパーソンの自己投資に関する調査」2024年)。それでも、経営者やリーダーほど健康への投資が後回しになりやすいところがあります。

手元で数えられる項目が、七つあります

負債が溜まってきているかどうかを見るための項目が、七つ挙げられています。

休憩もせず、2〜3時間以上デスクワークを連続して行っている。股関節が90度以上の角度で、長時間椅子に座り続けている。デスクワーク中、マウスを持つ手ばかりが固定されている。キーボードを打つ際、画面に夢中になって顎が前に突き出ている。背中が硬くなって丸くなっている、もしくは反り腰になっている。車通勤のため、1日に1時間以上連続して歩くことがない。週1度ジムに行くが、それ以外は家での体操習慣がない。

判定の目安は、三つです。三つ以上当てはまる場合、健康負債が蓄積し始めている可能性がある、という置き方をしています。七つはいずれも、肩こり・腰痛・慢性疲労につながり得るものとして挙げられているものです。

数が多いほど危ない、と読むための表ではありません。いま、どこに負担がかかっているかを見るための材料として置かれています。

投資と浪費と負債は、別のものです

三つを分けておくと、手の打ちどころが変わります。

健康投資は、自分の体と生活に合った方法で、専門家の助言のもとで行うもの。健康浪費は、効果が見込めない、または逆効果の行動で、無理なダイエットや過剰なサプリメントが例に挙がります。健康負債は、悪い習慣による体への蓄積ダメージで、長時間座り続けることや運動不足がここに入ります。

無理なダイエット、自己流の過剰な運動、不必要なサプリメントの購入。投資のつもりで始めても、浪費の側に寄ることがあります。分かれ目は、自分の体や生活スタイルに合った方法を選べているかどうかです。

負債を資産に変える、四つの視点

一つ、毎日の小さな習慣から始める。1日5分のストレッチ、1時間に1回の立ち上がり、姿勢のチェック。小さな行動を毎日続けることが、健康資産の積み立てにあたります。

二つ、なぜそうなっているのかを理解する。姿勢が崩れている背景には、思考の疲れがあるかもしれません。運動不足の根本に、休むことへの罪悪感があるかもしれません。体の負債の裏に、心の負債が隠れていることは少なくありません。

三つ、身体と心の両面から取り組む。身体だけのアプローチでは足りない、という置き方がされています。思考の整理と並行して取り組むことで、習慣の定着率が上がります。

四つ、健診の数値を過去の記録ではなく、負債残高の報告書として読む。健診結果は、過去の生活習慣の通知表です。残高の報告書として読み直すと、どこから返済を始めるかが見えてきます。

ここまでが、体の側の棚卸しです。七つの項目も、四つの視点も、数えられるのは体の側でした。ただ、その裏に心の負債が隠れていることは少なくない、と置かれたまま、心の側を数える目盛りは渡されていません。自分がどこで消耗しているのかを、身体・思考・環境のどれとして見分けるのか。これは、体の項目を数えることとは別の問いになります。

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※本記事は情報提供を目的としており、医療行為・心理療法ではありません。個人の感想であり、効果を保証するものではありません。