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身近にあるものほど、位置づけが知られていません

整体やカイロは医療行為ではなく医業類似行為に分類され、その線引きはあまり知られていません。

公開日:2025年9月24日 / からだのこと

医療行為ではなく、医業類似行為に分類されます

整体やカイロは、医療行為ではなく医業類似行為に分類されます。ここが、あまり知られていない前提です。

国家資格系の施術所は全国で3万8千件以上あり、民間資格系を含めると、都市部では数十メートルごとに院が並びます。保険適用外が基本で、柔道整復は一部適用があります。

これだけ身近にあるからこそ、受けても大丈夫かという質問が非常に多く寄せられます。整形外科の臨床からの答えは、信頼できる、経験豊富な施術者を選ぶこと、の一点です。

実際に起きたこと

五十肩のため整体院に通っていた五十代の男性が、力強い施術によって骨折を起こしました。手術を担当し、回復は順調でした。その後訴訟に発展し、最終的に施術が強引であったと認定されています。

施術によって事故や怪我が生じるケースは、国民生活センターにも多数報告されています。代表的なものとして挙がるのは、腰や背中の骨折、頚椎の施術による神経や脊髄の損傷、施術後の腰の痛みの悪化やしびれ、慢性的に続く障害、そしてもともと持っている疾患の悪化です。

特に頚椎スラスト法、急激に首をひねる手技については、厚生労働省が危険性を指摘し、禁止の対象としています。

背景にある三つの構造

ひとつめは、医療との連携体制が十分でないことです。画像を見ることもなく、他の医療機関との情報共有もないまま施術を決めることになる場面が少なくありません。施術者が孤立した判断をせざるを得ない状況があります。

ふたつめは、施術者の質のばらつきです。真摯に学んでいる施術者が多くいる一方で、資格、経験、知識には幅があります。民間資格は誰でも開業できるケースもあります。

みっつめは、利用する側の情報不足です。どの施術が自分に合うのか、どのリスクがあるのかを判断できる材料が十分に渡されておらず、口コミや立地で選ぶことが多くなっています。

参考になるのが、スタンフォード大学病院のPM&Rスポーツ診療部の仕組みです。そこでは、医師と治療家が検査結果を共有し、安全に施術を行う形が整っていました。施術前に画像検査で異常がないかを確認する。医師の診断のもとで施術方針を決める。施術後の経過を医師と治療家で共有する。リスクが見えたら即座に介入する。この四つです。

使うときに置ける五つの確認

ひとつ、信頼できる経験豊富な施術者を選ぶ。資格の種類、経験年数、専門領域を確認します。誰に施術を受けるかが最も大きく、口コミは参考にはなりますが、自分の体の状態に合うかどうかは別の問題です。

ふたつ、強い施術を希望しない。音が鳴るほど価値がある、という受け止め方は危うい方向に働きます。急激な手技ほどリスクが高いためです。

みっつ、痛みや違和感を覚えたら、その場で中止する。施術中の痛みは、効いているのではなく、何かがおかしいという合図です。

よっつ、必要に応じて医師の診察や画像検査を受ける。慢性の痛みやしびれがあるときは、骨の異常、神経の圧迫、内臓の疾患など、手技では対応できないものを見落とさないためです。

いつつ、自分の体を安易に預けすぎない。任せきりにせず、違和感があれば施術を断る権利があります。

整体やカイロは、完全に避けるべきものではありません。上手に使えば、生活の質を上げる手段になります。順序としては、まず医師の診断で疾患を否定する。次に日常の運動習慣や姿勢を見直す。それでも変わらないときに、補助的な手段として利用する。そして定期的に医師の診察で状態を確認する。この四段です。

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※本記事は情報提供を目的としており、医療行為・心理療法ではありません。個人の感想であり、効果を保証するものではありません。