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「今年こそは」が、また消えていく理由

決意が続かないのは意志の弱さではなく、気合いという前提の側に原因があります。

公開日:2025年1月9日 / 気持ちと考え方

決意が、三月までに消えていく

今年こそは健康管理をしっかりやる。今年こそはメンタルを整える。そう決意しては、三月までに消えていく。この経験は、多くの経営者に共通しています。

不調が出ても、気合いで乗り切れると考えて、その日を回す。これまでのキャリアを気合いと根性で切り拓いてきた方ほど、この回し方が身についています。資金繰りの苦しみ、人材の悩み、競合との戦い。どれも精神力で乗り越えてきた歴史があるからです。

けれども、決意が消える原因は意志の弱さではありません。アプローチの前提が、間違っているのです。新しい目標を立てるとき、その実現可能性を左右するのは、壮大なビジョンではなく、自分自身の心身の状態が以前と何が変わったか、のほうです。

気合いが通用しない構造

メンタルや身体の不調には、気合いが通用しない構造があります。筋肉疲労は気合いで治らない。睡眠不足は気合いで補えない。慢性ストレスは気合いでなくならない。判断疲れは気合いで回復しない。むしろ気合いを入れるほど交感神経が優位になり、回復の機能そのものが低下していきます。

株式会社Awarefyの調査(2023年)では、経営者の約半数が心の不調を経験し、不調の要因は45.1%が資金繰り、44.4%が将来の見通しでした。メンタルケアの必要性を感じている経営者は6割以上いる一方、実際にケアを実施している経営者は3割以下にとどまります。知っているのに動けない。この状態も、意志の弱さではなく構造の問題です。

厚生労働省の令和6年労働安全衛生調査では、メンタルヘルス対策に取り組む事業所の65.3%が、ストレスチェックの実施を挙げています。ただ、経営者自身はこの制度の対象ではなく、実施する側です。制度の外に置かれています。

気合い以外の選択肢を、三つに分ける

一つめは身体面です。睡眠、食事、運動。この三つの基本を、経営者の生活リズムに合わせて整えます。平均的な健康法ではなく、経営判断の質を保つための個別化が要ります。

二つめは思考面です。経営者は一日に数百の判断を下します。判断のひとつひとつにエネルギーを使う人と、整理された思考でこなす人では、夕方の疲労度がまったく違います。思考の型を整えることが、持久力を生みます。

三つめは環境面です。経営者の孤独は構造的なものです。家族には話せない、同業には話せない、部下には話せない。経営判断と地続きの自分の状態を話せる相手が一人もいない状況は、心の不調を加速させます。

健康経営という言葉は従業員向けの取り組みと捉えられがちですが、本来は経営者自身の健康から始まる概念です。

ひとつだけ変える、から始める

設計の順序も挙げられています。自分の疲弊パターンを書き出す。どこで消耗しているか、身体・思考・環境のどれかを特定する。気合いで乗り切ろうとしていた領域を一つ選ぶ。その領域で、気合い以外の対処法を一つ試す。1ヶ月後に効果を振り返る。

大きな改革ではなく、ひとつだけ変えるところから始めるのが、決意を続かせるコツです。健診のあとに数値を点検するのと同じように、自分の疲弊パターンを定期的に見直す。気合いに頼らない仕組みを作ることが、決意を現実にする第一歩になります。

スラトレ®は、自分の才能を、自分で扱えるようになるためのメンタル思考トレーニングです。いまの才能タイプと思考のクセが六角形で出る、30の質問を置いています。

※本記事は情報提供を目的としており、医療行為・心理療法ではありません。個人の感想であり、効果を保証するものではありません。