「気のせい」というラベルの手軽さ
小さな違和感、ちょっとした不快感、理由のよくわからないモヤモヤ。こうした感覚を、私たちは日常のなかで無数に経験しています。そして、その多くに「気のせい」「考えすぎ」「大したことじゃない」と、自分でラベルを貼って流しています。
流すのには理由があります。忙しい日々のなかで、一つひとつ丁寧に扱っていたら、先に進めないように感じてしまうからです。ラベルは、立ち止まらずに済むための道具として、とても手軽なのです。そして手軽であるほど、貼ったことにさえ気づかなくなっていきます。
受講生Cさんが習得した扱い方
Cさんはアンケートで、初級コースで習得したものをこう語っておられます。「気のせいかもとスルーしないで、自分のネガティブを大切にして向き合う事」。Cさんお一人の感想であり、効果を保証するものではありません。
一見すると、シンプルなことです。でも、日常のなかで当たり前にやっているかというと、ほとんどの方ができていない習慣かもしれません。ラベルを貼って流す手軽さに、それだけ私たちは慣れているからです。だからこそ、これを一度の気づきではなく習慣として身につけた、というCさんの言葉には重みがあります。
「大切にする」は、消す・なくすの反対側にあります
Cさんが使った「大切にする」という言葉には、立ち止まる価値があります。ネガティブな感情を、消す、なくす、ではなく、大切にする。
スラトレ®では、ネガティブを敵として戦う相手ではなく、大切な情報として扱います。ネガティブのなかには、自分のパターンや本音が詰まっているからです。「気のせい」のラベルで流してしまうと、この情報ごと捨てることになります。大切にする、という扱いは、感傷の話ではなく、情報を拾うという実際的な選択なのです。「向き合う事」という言葉が続いているのも、同じ流れの上にあります。流さずに受け取った感覚は、向き合う相手になります。向き合ってみて初めて、そこに詰まっていた本音が言葉になっていきます。
自分を雑に扱わない、という一歩
取り組みの結果、Cさんに残ったのは、日常のなかで少しずつでも自分を雑に扱わなくなる、という変化でした。
大きな転換ではなく、小さな習慣の話です。違和感が湧いた瞬間に、ラベルを貼る手を一度だけ止めてみる。貼りかけた「気のせい」の下に何があるのかを、少しだけ眺めてみる。この小さな積み重ねが、Cさんが掴んだ大切な一歩でした。自分を大切にする、という言葉の具体形は、案外こういう地味な瞬間にあるのだと思います。
スラトレ®は、自分の才能を、自分で扱えるようになるためのメンタル思考トレーニングです。いまの才能タイプと思考のクセが六角形で出る、30の質問を置いています。