「考える」と「考え込む」は別のもの
何かを決めるとき、人は材料を並べて比べます。これが考えるという作業です。材料が出そろえば、そこで終わります。
ところが、同じ材料を何度も並べ直しているうちに、比べる作業そのものが止まらなくなることがあります。新しい材料は増えていないのに、頭だけが動き続けている状態です。これは考えているのではなく、考え込んでいる状態に近いものです。
止まらなくなる理由は、たいてい一つではない
考え込みが続くとき、そこには複数のものが重なっています。睡眠が足りていない。同じ姿勢が長く続いている。締切が近い。誰かに言われた一言が残っている。どれか一つが原因というより、いくつかが同時に効いていることのほうが多いと言われています。
だから「気にしないようにしよう」と決めても、うまくいかないことがあります。気にしている中身ではなく、気にし続けてしまう状態のほうが先にあるからです。
中身ではなく、順番を変える
考え込みが長引いているとき、中身をどう整理しても抜け出しにくいことがあります。そこで、扱う順番を入れ替える方法があります。
たとえば、決めることを一度脇に置いて、身体の状態のほうを先に整える。眠る時間を確保する、姿勢を変える、少し歩く。頭の中の問題を、頭の外側から扱う形です。これは気休めの話ではなく、思考と身体の状態が互いに影響し合うという前提に立った順番です。
スラトレ®が扱っているのは、この順番
スラトレ®は、考え方を上書きするものではありません。心と身体の両方を材料にして、その人が自分の手で状態を整えられるようにするトレーニングです。何を考えるかではなく、どういう状態で考えるか。そこに手を入れます。
そのため、指導者が答えを渡す形はとりません。対話ノートという書き方を、自分の手で使えるようになるまで練習します。
この記事は、スラトレ®を初めて知る方に向けた紹介です。効果の現れ方には個人差があります。診断・治療を目的とするものではありません。
スラトレ®は、学ぶ方が自分で対話ノートを書けるようになるためのトレーニングです。読むだけで終わらせず、実際にどう使うのかを確かめたい場合は、月2回のオンライン入門セミナーがあります。